松尾さん囲み公開読書会
高遠旅石工たちの幕末の著者、松尾修さんを囲んで語り合う公開読書会が伊那市の伊那公民館で27日、開かれました。 公開読書会は、活字文化の振興を目的に活動をしている上伊那の市民団体、いななき学舎が開いたものでおよそ30人が参加しました。 松尾さんは伊那市の元建設部長で、現在は岐阜県の大垣市役所に勤めています。 松尾さんは小説の執筆を趣味としていて2012年に南アルプスの開拓者、竹澤長衛の生涯を描いた「竹澤長衛物語」を出版しています。 9月に高遠石工の歴史を探るミステリータッチの小説「高遠旅石工たちの幕末」を出版しました。 八ヶ岳山麓に実在する、頭は人間で体が蛇の形をした石仏を主人公が見つけ製作のなぞを解きながら高遠石工の存在とその功績を知っていくというストーリーです。 松尾さんは、全国に高遠石工の存在を知らしめたのは出稼ぎ仕事をした旅石工の功績だとし「高遠石工の業績は石仏製作だけではなく、全国各地で製作した灯篭、鳥居、道標の他、石臼など、卓越した技術を発揮した旅石工たちの存在を忘れてはいけない」と話していました。 また、「読んでいただいた方に高遠へ足を運んでいただき、石工に目を向けてもらえればありがたい」と話していました。