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貴重な未公開収蔵品も展示

歴史博物館・見やすく大幅に配置換え

 高遠町東高遠の町立高遠歴史博物館(北原紀孝館長)は、新たに大型展示ケースを2台設置し、併せて展示物の大幅な配置換えをした。
 ケースは、高さ2メートル40センチ、幅6メートル60センチ、奥行き95センチで、し切りのない2階の第2、第3展示室中央に背中合わせに設置した。
 第2展示室は、進徳館の基盤を築いた砲術家の坂本天山や、進徳館を設立した中村元起、「五聖像」などを1階展示室から移し、進徳館コーナーとして充実させた。第3展示室には、これまで公開していなかった伊那市の長桂寺に墓がある熊本の南画家・佐々布篁石のびょうぶ「四季泉水図」(1880年)や戸袋などを展示した。
 1階は、入口に現・河南と長藤の両地区に洪積世人が移住した紀元前3万年(旧石器)から河南村が編入合併した1964(昭和39)年までの町と国内の歴史を記した年表を設け、高遠藩主・保科正之、鳥居家、内藤家と時代を追うように展示物を配置した。
 「被害状況が図として残っているのは珍しい」(北原館長)1726年7月に発生した大地震によって破損した石垣や土塀など、高遠城の被害状況を幕府老中に届け出たとされる図面の写しや、江戸時代の火事場の正装といった展示することが少なかった収蔵品も並べた。
 北原館長は「見やすく、理解しやすい配置換えができた」と話している。

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