高遠在来種そば復活で試食会
昭和20年代まで高遠で栽培されていた在来種のそばの復活にとり組んだ住民グループは、昨夜、伊那市内で収穫した蕎麦の試食を行いました。 茹であがった蕎麦が試食会の会場へと運ばれます。 提供されたのは、伊那市長谷で栽培された在来種のそばです。 在来種の風味を楽しんでもらおうと、粗びきの10割蕎麦で出されました。 在来種は、昭和20年代頃までは、高遠から長谷にかけて栽培されていました。 しかし、粒が大きく収量の多い品種がでると、栽培する人はいなくなりました。 市内のそば店や住民有志で作る伊那そば振興会は、今年、在来種の復活を目指し、伊那市長谷浦で栽培しました。 初年度の今年は、およそ18キロ収穫することができ、そのうちの一部を昨夜試食しました。 試食会の会場となったそば店「壱刻」では、店主の山根健司さんが2時間前から打ち始めました。 栽培にも携わった山根さん、蕎麦を打つ手にも力が入ります。 伊那そば振興会の飯島進会長も、山根さんが打つ蕎麦をじっと見守ります。 午後6時、会場にはメンバーや市の関係者など20人余りが集まりました。 昨夜は、山根さんと、伊那市高遠町のそば店「ますや」の守屋豊さんのそば、合わせて4種類が提供されました。 守屋さんと、山根さんが打った在来種のそばがゆで上げられ、復活の味を楽しみました。 振興会では、来年度、耕作地を確保しながら、今年の20倍となる、2キロの種を蒔く計画です。