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井月句集「Jours d'errance」 フランスで出版

井月句集「Jours d'errance」 フランスで出版

江戸末期から明治にかけて伊那谷を放浪した、漂泊の俳人井上井月の句集が、この度フランスで出版されました。 フランス語版の句集は「Jouls(ジュール) d´errance(デランス)」というタイトルで、日本語訳は「漂泊の日々」です。 著者は日本人のフランス文学翻訳家の故・見目(けんもく)誠さんとフランス人の画家で俳句作家のパトリック・ブランシュさんです。 表紙には、ブランシュさんが描いた井月の顔が使われています。 中には井月の俳句、109句が解説付きで紹介されています。 12日は井上井月顕彰会顧問の宮下宣裕ろ)さんが記者会見を開き、フランスでの出版について説明しました。 今回のフランスでの出版は、映画「ほかいびと 伊那の井月」のフランス語訳を依頼した見目(けんもく)さんとブランシュさんが井月のファンだったことがきっかけです。 井月の1500近い句をすべてフランス語訳したいと意気込んでいた見目さんは2013年に事故で亡くなってしまいましたが、その遺志を継いで、ブランシュさんが句集を完成させたということです。 直訳するとただの解説文になってしまうため、訳したものをブランシュさんがフランス語版の5・7・5にして、フランスでの作品価値を高めているということです。 宮下さんは「井月のようにすべてを捨てて放浪するというのは並大抵のことではない。今の時代の中でもそんな生活を取り戻していく必要があるのでは、というひとつのメッセージがこの本に込められているのかもしれない」と話していました。 句集「Jouls d'errance」は、1冊17ユーロ、日本円でおよそ2000円でインターネットを中心に現地で販売されているということです。 日本でもインターネットでの購入は可能だということです。

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