【寄稿】豪雪災害現地視察を終えて(上)
県議会土木住宅委員長 向山公人
長野県北部に降り続く大雪は栄村を孤立化させたのをはじめ、飯山市、野沢温泉村などにおいても日常生活に影響が出ている。県議会としても議長と相談の結果、土木住宅、農政、生活環境の各委員長で現地視察を行い国への要望など取り組むことを決定した。
1月10日(火)午前8時過ぎ県庁を出発、県の北信地方事務所において管内の概況説明を受けた後、地方事務所と飯山建設事務所の案内で、飯山市の豪雪による危険箇所並びに除雪作業等を視察した。はじめに、静間地区で道路や家屋の除雪作業をしている自衛隊第13普通連隊20人の現場(写真(1))を訪れ、作業のお礼と激励をした。
雪に埋もれる千曲川
各除雪個所ともすでに雪の捨て場がなく、要望を受けた飯山市は千曲川河川敷に雪捨て場を確保しているとの報告があり、現地を視察した。雪を直接河川に流すことができない中で、確保した雪捨て場にはダンプカーが次々と雪を運んできていた。
千曲川の中央橋脇の歩道はほとんど雪に埋まり、体を横にしなければ通れない状態であり、橋梁や家屋の屋根の雪は低温気象のため雪庇状態で、気温が上昇すれば落下につながり大変危険だと感じた(写真(3))。
作業を見守っていた80歳になるというご婦人は、「当初飯山市が助けを求めたのに『緊急性がない』と知事が自衛隊出動要請を断わったようだが、私たちの日々の生活を分かっておらず切ない」と語っていた。
こうした危険個所はあちこちに点在しており、早急な対応が求められ、県の現地機関に要望した。
(続く)