老松場古墳群を関西大学が調査
前方後円墳か、前方後方墳である可能性があり注目を集めている伊那市東春近の老松場古墳群に、大阪の関西大学の研究チームが、長期研究に入ります。 11日は、研究チームが現場を訪れ、調査を始める前の下見を行いました。 調査を行うのは、関西大学の米田 文孝教授の研究室に所属する学生たちです。 伊那市創造館の学芸員・濵 慎一さんが、米田教授の研究室を卒業したことが縁で、今回、老松場をフィールドに調査が行われることになりました。 老松場古墳群は、東春近保育園東側の段丘にあります。 7基の古墳があるとされていて、そのうちの一基が前方後円墳か、前方後方墳である可能性が、昨年度の東春近小学校の測量調査で分かりました。 どちらにしても、上伊那では例が少ない希少な古墳となります。 研究チームは、3年間、夏休み中の2か月間伊那に滞在し、この古墳群の調査を行う予定です。今年度は、測量調査を行い、等高線図を作成します。 今回の調査は、関西大学と伊那市教育委員会が共同で行うものです。 伊那市にとっては、歴史的な調査が進展すること、関西大学では、フィールド実習ができるという、双方にとってメリットがあり、今年度、市から280万円の予算がつけられました。 来年度以降は、古墳の範囲を特定するための発掘調査なども予定していて、研究チームでは、上伊那の古墳時代の解明につながるとして期待を寄せています。