高遠町・長谷村・西春近商工会 06年度から合併に向けた連携
年度内に調印
高遠町・長谷村・伊那市西春近の商工会は年度内に、合併・統合に向けて06年度から連携するための調印を交わす。西春近商工会新年祝賀会の席上、野溝和男会長が明らかにした。
県は商工団体への補助金を抑制する点から、1市町村に1商工団体を原則としている。「補助金を受けての商工会。減額されると運営できない」(野溝会長)と今後の方向性を検討。3月31日の新市発足に伴い、1商工会議所3商工会を1つするのは容易でないことから、まず3商工会が広域的に連携することとし、各商工会の理事会で決定した。
連携によって、税務や経営などの経営改善普及事業を1本化。各商工会が中心となっているイベントなど地域振興事業はそれぞれで取り組む。06年度は高遠町商工会が監事を務める。
各部会の事業内容などが異なるため、連携を取りながらまとめ、07年度の3商工会合併に向ける。さらに助走期間を置き、09年度に伊那商工会議所と統合したいとする。
06年度は補助金や職員数に変動はない。07年度に合併すると、補助金は06年度までの80%を確保できるという。
西春近商工会によると、会員から合併・統合を望む一方、経営指導体制などきめ細かなサービスが行き届かなくなると危ぐする声もある。
伊那商工会議所の向山公人会頭は「会議所として即統合ということは決めていない。会員の合意を取り、成果が上がるように論じることが大切」と述べ「商工会と共通事業があれば、力を合わせて取り組みたい。一つの生活圏、経済圏で、同じ目的を持つものがまとまるのが望ましい」と西春近商工会と話し合いの場を作りたいとした。