今夏の日照不足 プール・農作物に影響
例年に比べて日照時間が40%近く低い今年の夏、プールの入場者数や農作物などに影響が出ています。 伊那市の市営プールでは、先月15日から今月27日までの営業を予定していますが、現時点で有料入場者数はおよそ1万人で、今週末の営業を合わせても、去年の1万5千人より4千人ほど少なくなる見込みです。 特に、お盆休み期間中の天候不順が大きく影響しているということです。 伊那市スポーツ振興課の宮下宗親課長は「お盆に営業出来ない日があったことが大きく影響している。外で行うスポーツの施設だけに、致し方ない部分が大きい」と話していました。
農作物への影響も
南箕輪村の農事組合法人まっくん野菜家の作業場では、白ネギの皮むき作業が行われていました。 まっくん野菜家では、白ネギやスイートコーン・米・ジャガイモなど様々な農作物を栽培しています。 白ネギについては大きな影響はありませんでしたが、米やスイートコーンには影響が出ているということです。 木下尊英代表理事は「水稲は身が細くなってしまっているものがある。が根菜類は掘ってみないとわからないが影響が出ていれば対応するしかない」と話していました。 今年の夏は全国的に日照不足となっていて、気象庁の発表によると、伊那地域では過去30日間の日照時間は131時間で、平年の同じ期間の63%、70時間ほど少なくなっています。 JA上伊那によると、10日ほど収穫時期が遅れている農作物もあるということです。 木下代表理事は「日陰を嫌う白ネギにも今後どのような影響が出るかわからない。病気なども考えられるので、状況に応じて農薬散布なども行っていきたい」と話していました。 日照不足について長野地方気象台では、「太平洋高気圧の張り出しが例年よりも弱く、夏特有の気圧配置にならなかったことが原因ではないか」としています。 来週頭からは夏の気圧配置になり、日照時間も回復し、平年並みの暑さになる予想です。