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「魅力 伝わっていくこと楽しい」

伊沢恭子さん(26) 駒ヶ根市赤穂 「中ア山麓スキー学校」SBスクール・インストラクター

「魅力 伝わっていくこと楽しい」

 中央アルプスの権現山のすそ野から、伊那盆地を眼下に眺める伊那市西春近のスキー場「中央道伊那スキーリゾート」。地元客のほか、愛知県、岐阜県、三重県の中京方面から訪れる家族連れなどが、スキーやスノーボード、そり滑りと思い思いに楽しんでいる。
 「中ア山麓スキー学校」は、同スキー場を含め、駒ヶ根高原、治部坂など4スキー場に開設している。インストラクターの顔ぶれは、個性的なメンバーばかり。冗談を言い合う仲の良さを見せながらも、基本に忠実な指導を提供する。
 今冬はインストラクターとして初シーズンとなる。埼玉県出身の元エステシャン。人懐っこい笑顔は周囲を和ませる魅力がある。「ボードスクールのメンバーは気さくな人が多くて、和気あいあい」と、新しい人生を満喫している。
 レッスン希望者は、小中学校の団体客から年配までと幅広い。初めてのレッスンは少し緊張したというが、後は慣れ。なんといっても、自分の好きなスノーボードの魅力が生徒に伝わっていくことが楽しいのだ。
 「教えていたターンが出来たりと、自分が指導した通りに上達していく様子が楽しい」。先日、講習を受けた40代の女性は、スノーボードって本当に楽しい竏窒ニ、午前のレッスンに続いて、ナイターレッスンも受講した。「魅力が伝えられた」ことを実感し、嬉しかったという。

「魅力 伝わっていくこと楽しい」

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 小さいころから、家族でスキー旅行に出かけるなど、ウインタースポーツに慣れ親しむ。「若いときにしかできないことだから」と、3年間働いた仕事を辞めてまでして、スノーボードに打ち込んだ。
 高校1年生の時、友人6人でスノーボードツアーに参加したのがきっかけ。以来、車の免許を取ってからは、毎シーズン土・日曜日を中心に新潟県のスキー場へ通った。「どんどん上達していくに連れて、もっともっと上を目指そう」という気持ちが強くなっていった。
 前の職場では、冬場以外の仕事は休まず働き、有給はすべてスノーボードの時間に費やした。「冬が待ち遠しい」と思う気持ちは年々増すばかりで、役職をもらい充実していた仕事だったが決心して辞めた。
 友人を頼って伊那谷に来てからは、ゲレンデが間近にある生活を送るため、伊那スキーリゾートのチケット売り場でアルバイト。休みの日は、県内のスキー場で自分の腕を磨く日々を繰り返した。
 「最初は好きなことを精一杯やったら、実家に帰る予定だった」。しかし、スキー学校のスタッフとも仲良くなり、「働いてみないか」と誘われ、今シーズンからインストラクターとして働きはじめた。
 ◇ ◇
 人に教えるためには、まず自分の滑りを基本から見直す必要がある。我流スタイルから一転、基礎的な学習へ。仕事を終えてからは、スクールの先輩からスノーボードを一から学び直している。22日には、SAJ(全日本スキー連盟)のスノーボード1級検定の試験も受けるという。
 「スノーボードをもっといろんな人に楽しんでもらいたい。インストラクターとしては、何でも受け答えできて、生徒からも、あの先生なら楽しいレッスンをしてくれると思ってもらえるようなりたい」と目標を語る。

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