富県に小水力発電施設完成
春富水力発電所竣工式 60人が完成祝う
長野県などが農業施設の維持管理の負担軽減を目的に伊那市富県に建設を進めてきた春富水力発電所が完成しました。 11日は、現地で竣工式が行われ、県や伊那市、地元の春富土地改良区の関係者およそ60人が見守る中、ボタンが押され発電が始まりました。 今回建設されたのは、農業用水路の22メートルの落差を利用した小水力発電施設です。 春富土地改良区が管理する上段のかんがい用水路から取水し、長さ40メートルの導水管を通って発電所内の水車を回します。 発電は、水路に水が通る農繁期の4月から9月にかけて行われ、発電出力は197キロワット、140世帯の1年間の電気を賄う規模だということです。 事業費はおよそ4億円で、半分を国の補助、4割を県と市の補助で賄い、1割を春富土地改良区が負担します。 今後は、春富土地改良区が維持・管理を行い、発電した電力は国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を活用して売電します。 春富土地改良区では、かんがい用水路の建設から50年以上が経過し老朽化が見られることから、収入を整備費用にあてるということです。