西駒んボッカ大会薪編 リニューアルして継続
薪を背負って頂上を目指す
山小屋で使う薪を背負って中央アルプスを駆け抜けるヒルクライムレース「西駒んボッカ薪編」が、10日に行われました。 これまでレンガを担いで登っていましたが、今年から西駒山荘で使う薪に変え、初めて実施されました。 午前6時30分、113人のランナーが標高2,690メートルの西駒山荘を目指して鳩吹公園をスタートしました。 背負う薪は、長さ40センチほどのものを2本で、市内で伐採したアカマツとカラマツを使用しています。 スタートから25分ほどで先頭のランナーが桂小場登山口を通過しました。 ゴールの西駒山荘までの距離は11.6キロで、標高差は1,750メートルあります。 過去4回の大会では、国の登録有形文化財に指定されている西駒山荘の石室に敷き詰めるレンガを運んでいましたが、目標数に達したため去年が最後となりました。 しかし、参加者から大会の継続を要望する声が多くあがり、今年から薪を運ぶ大会にリニューアルしました。 スタートからおよそ1時間50分。 登山道で首位に立った群馬県の松本陽介さんがゴールしました。 その後も次々と参加者が到着し、笑顔を見せていました。 西駒山荘の石室は、大正2年に中箕輪尋常高等小学校の登山隊が集団で遭難し11人が死亡した事故を受けて、2年後の大正4年に建てられました。 平成26年に、歴史的価値の高い石室部分を残してリニューアルオープンしています。
施設内には薪ストーブが設置される
施設内には、5日に薪ストーブが設置されました。 標高の高い山荘内では、これまで夏でも石油ストーブを使っていました。 山荘を所有する伊那市では今年度、低炭素社会の実現に向けた取り組みを進めていて、山の上でも自然エネルギーを活用しようと導入しました。 価格は、およそ200万円で、年間およそ500キログラムの二酸化炭素削減につながるということです。 レースを企画した西駒こまくさ会では、来年以降も薪を背負う大会として継続していく計画です。