建福寺が寺所有の文化財写真集作成へ
国指定重要文化財「紙本中観音左右竜虎図」など
伊那市高遠町西高遠の建福寺では寺にある文化財の写真集をつくることにしました。 15日は一般には非公開の国指定重要文化財「紙本中観音左右竜虎図」の撮影が行われました。 紙本中観音左右竜虎図は江戸幕府の御用絵師として栄えた狩野派の画家、狩野興以が描いたものです。 三枚の掛け軸からなり中央に観音、左右に龍と虎が配置された墨絵です。 掛け軸1枚は縦およそ167センチ、幅106センチで江戸時代の終わり頃に当時の建福寺の住職が購入したということです。 狩野派の作品を集めた展示会以外一般には非公開で大正12年に国重要文化財に指定されました。 建福寺ではこれら文化財の写真集をつくることにし15日、伊那市長谷のスタジオに運び込みました。 撮影を担当したのは長谷に写真事務所を構える髙橋博正さんです。 髙橋さんらは手袋をはめ慎重に飾りつけをしてからシャッターを切っていました。 唐木正紀住職は45年ほど建福寺の住職を務め、その集大成として写真集を作ることにしました。 写真集は大正時代以前のものを中心にまとめることにしていて10月までに撮影を終え今年中に完成させたいとしています。