高遠そば振興の取り組み20年の節目
記念事業でパネルディスカッションや入野谷在来種の試食
高遠そば振興の取り組みを始めて20年の節目を祝う記念事業が今16日、伊那市高遠町で行われ今後の展望について意見を交わしたほか入野谷在来種のそばの試食会も開かれました。 高遠そばは辛味大根と焼き味噌で味わう伊那市高遠町の名物で江戸時代、高遠藩主の保科正之が、山形や福島の会津に移ったさい伝えたとされています。 そば店の経営者などでつくる高遠そばの会がその振興に取り組み今年が20年の節目となります。 記念事業のうちパネルディスカッションでは福島県会津でそば店を経営する唐橋宏さん、山形県でそばを栽培している工藤一夫さん、同じく山形県の製粉所に勤める鈴木文明さん、信州大学農学部教授の井上直人さんらが高遠そば振興について意見を交わしました。 唐橋さんは「取り組みを伊那市だけで行うのではなく、例えば駒ヶ根市で作ったものでも良いと思う。栽培する人と、そば粉を使う人の広域連携が必要だ」と話していました。
入野谷在来種のそばを試食
記念事業ではほかに昭和20年代まで高遠、長谷地域で栽培されていた入野谷在来種のそばが提供されました。 入野谷在来種は収量の多いほかの品種に押されて栽培する人がいなくなりました。 それをブランド品として商品化しようと住民有志が復活に取り組んでいます。 訪れた人たちはまだ収量の少ない入野谷在来種の味と風味を確かめていました。 記念事業は高遠そばの振興を図ろうと高遠そば20周年実行委員会が開いたもので約100人が参加しました。