農業分野でも再生可能エネルギー導入
伊那市西春近のハウスでトマトを栽培している城倉禾一(かいち)さんは、市内で初めて農業用のペレットボイラーを導入し運用を始めています。 ハウスを暖めているこのボイラーは、地元の間伐材を使ったペレットで動いています。 トマト農家の城倉さんは、これまで使っていた重油のボイラーをやめ、今年度からペレットボイラーを導入しました。 室温が10度を下回ると自動で運転を開始し、一定の温度を保つ仕組みで、これまでに比べ火力が強いということです。 月に2回、燃料を補充していて、経費は重油に比べて若干高いものの、3年間は市から補助が出る事になっています。 城倉さんは「今年は気温がかなり低い日が多く心配していたが火力が強く安心した。環境のことを考えたエネルギーでトマトを作れるのは強みでもある」と話していました。 伊那市は今年度、二酸化炭素排出抑制計画を策定していて、ペレットストーブやボイラーの導入に対して補助を行っています。 城倉さんは、導入経費の3分の2にあたるおよそ260万円の補助を受けました。 伊那市の柴公人農政課長は「これから技術が進みコストも下がってくる。ペレットボイラーでも十分に賄えるようになっていくと思う」と話していました。 現在、補助を活用してボイラーを導入したのは城倉さんのみで、市内ではほかに、いちご農家が導入について検討しているということです。