運転席無人で走行 自動運転サービス実証実験
伊那市長谷で行われている「自動運転サービス実証実験」の一環で、運転席に人が座らずにバスを運行させる実験が13日に行われました。 自動運転のバスが実験開始位置に着くと、運転席に座っていた男性が移動し、運転席が無人の状態でバスが動き出しました。 実験は美和診療所近くの公道およそ300メートルで行われました。 国土交通省が全国13か所で行っていて、唯一クランクのあるコースとなりましたが、バスはスムーズにハンドルをきって通過していきました。 コースには磁気マーカが埋め込まれていて、バスは磁気とGPSの位置情報に沿って進み、美和診療所前のバス停で停車しました。 この日は同じコースを8回走り、すべて問題なく運行しました。 国土交通省飯田国道事務所計画課の岡本由仁課長は「思っていた以上に(運転席が無人の状態で)実験がスムーズに出来たと思う。実験を通じて自動運転技術を広く知ってもらい、信頼性や安心感を持ってもらえれば実用化につながっていくと思う」と話していました。
11日からは市民モニターの乗車も
また、11日には市民がモニターとして乗車し、自動運転を体験していました。 乗車した男性は「ハンドルを握っていないのに角を曲がっていく様子を見て、自動運転の技術が進んでいるんだな、と実感した」と話し、小学生は「勝手に曲がるのを見てビックリした」と話していました。 高齢化が進む中山間地域の人の流れや物流を確保するために、2020年までの実用化を目指して国土交通省が行っているものです。 国道交通省では集めたデータを年度内にまとめ、今後の実験に活用していくということです。