南ア食害対策協議会 10周年記念報告会
南アルプス食害対策協議会の発足10周年を記念した活動報告会が24日に伊那市役所で開かれました。 会場には、信州大学や中部森林管理局など、関係機関から60人が出席しました。 信州大学農学部の竹田謙一准教授がこれまでの活動と今後について話しました。 竹田准教授は、これまで調査してきたニホンジカの行動を踏まえ、今後どのように個体数調整を行っていくかを説明しました。 竹田准教授は「シカは周りに木々の少ない広場のような場所で行動することが多い。そういった場所での捕獲が効率的ではないかと思う」と話していました。 南アルプス食害対策協議会は、平成19年9月に野生動物からの高山植物の保護と復元を目的に発足しました。 平成20年度からは、ニホンジカの食害から守るための防護柵の設置を始めました。 南ア食害対策協議会副会長の久保芳文南信森林管理署長は「協議会の活動は日本で初めてといってもいい取り組み。成果も出ているので、活動が全国のモデルになるよう次の10年に向けて取り組みを続けていきたい」と話していました。
ボランティアなど功績のあった6人に表彰状
またこの日は、これまでボランティアなどで調査に協力した人などに表彰状が贈られました。 受賞者を代表して若林晴二さんは「最初に花畑(はなばたけ)の状況を見たときは驚愕した。これまで活動を続けてきて、少しずつ回復した花畑を見ることができて嬉しいし、今後も活動に協力していきたい」と話していました。