無塩みそパウダー「酵豆粉」発売へ
伊那食と宮坂醸造が共同開発
伊那食品工業=伊那市=と宮坂醸造=東京都=が約2年かけて、無塩みそパウダー「酵豆粉(こうずこ)」を共同開発した。4月から、業務用を中心に販売する。
「酵豆粉」は塩の入っていないみその粉末。みそと同じ伝統的な発酵手法をとり、たんぱく質や糖質が吸収のよいペプチド・低分子糖に変換される栄養価の高い食品。
伊那食が信州大学大学院農学研究科と産学共同で研究し▽脂質の吸収抑制▽エネルギー代謝の促進▽体質改善竏窒ネどの機能を見つけ、宮坂醸造が製造を担当。塩を入れず、腐敗しないみそ造りを確立し、世界で初めて量産化、工場でフリーズドライ製法で仕上げた。
27日の記者会見で、塚越寛会長は「健康食品ブームで、大豆の栄養素を利用できないかと思っていた。大豆を効率よく摂取する意味で、画期的である」と菓子など多くの用途に期待。企業同士の提携について「企業が生き残る手段」と話した。
伊那食は揚げ物の吸油量低減、でんぷん老化防止などの機能に着目し、付加価値のある商品開発を進めている。
価格は未定。