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上伊那郷土館専門委員研究発表会

上伊那郷土館専門委員研究発表会

 上伊那教育会郷土館部は28日、第27回上伊那郷土館専門委員研究発表会を伊那市駅前ビル「いなっせ」で開いた。
 委員の専門研究を学び、個々人の専門性を高めることがねらいで、自然・人文分野に携わる6人が発表した。
 歴史班の原毅教諭のテーマは「大久保文書からみた近世上伊那地方の飢饉縲恷阯ヌ・中坪村の場合縲怐v。
 伊那盆地は飯田藩・高遠藩などが、ほとんどを統治していたが、手良・中坪村など森林資源が豊富ないくつかの山村は、幕府の直轄下に置かれ、木材供給に重要な役割を担っていた。全国的にも深刻な影響を及ぼした「天明の大飢饉」は、同地域にも大きな打撃を与えた竏窒ニ説明し、中坪村が幕府に支援を求めた文書を紹介した。
 文書は、飢えた村民177人のうち餓死寸前の人が94人に及んでいるため、一刻も早い食料支援を求め、当時の悲惨な状況がうかがえる。
 原教諭は「水害や冷害など、さまざまな災害が長期間続く一方、遠隔地にいる統治者の対応が遅れ、危機的状況が一層進んだと考えられる」とし、過去の経験から現代の飽食を改めて見直したい竏窒ニまとめた。

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