返礼品「墓地清掃」 就労・自立支援にも
去年7月から伊那市ふるさと納税に登録
伊那市は、去年7月から墓地の清掃をふるさと納税の返礼品として取り入れています。 作業は、障害者就労支援施設の利用者が行っていて、自立への一端も担っています。 22日には、伊那市美篶笠原にある墓地で作業が行われました。 施設利用者と伊那市社会福祉協議会の職員、あわせて7人で掃き掃除や墓石の水拭きなどを行いました。 墓地清掃は、去年7月に伊那市のふるさと納税の返礼品に登録されたサービスです。 納税額2万円で年1回、6万円で年3回依頼できます。 利用者は、自分や家族の出身地が伊那市の人がほとんどです。 今回は、東京都在住の70代男性からの、父親の墓の清掃の依頼です。 作業にあたった就労支援施設の利用者らは、枯れ葉を掃いたり、草取りをしたりしていました。 ある施設利用者は「きれいに掃除をすれば喜んでくれると思う。そういう作業ができてうれしいです」と話していました。 サービスを提供している市社会福祉協議会では、依頼者に喜んでもらうだけでなく、施設利用者の就労や自立にもつながっていく事業だと話します。 市社協の竹松幸人さんは「作業が障害者の人たちのやりがいにもつながっている。これが自立につながっていけばうれしい」と話していました。 依頼者は取材に対して「これまでは自分でやっていたが、年を取り作業も難しくなってきた。父の地元に納税できることに加え、墓の掃除をしてもらえるのはとてもありがたい」と話していました。 市社協では、依頼があれば墓地の清掃作業を行っていて、1回4千円から利用することができます。