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読書楼の開かずの蔵 公開

読書楼の開かずの蔵 公開

江戸時代の中級武家屋敷跡で、明治時代には塾として使われていた、伊那市高遠町の「北原読書楼」にある蔵の開かずの扉が25日に開けられ、中の様子が公開されました。

高遠町西高遠にある北原読書楼は、旧高遠藩の藩校「進徳館」で師範代を務めた北原安定の家だったとされています。
敷地内にある蔵は、周辺の地盤沈下などで傾き、扉が開けられなくなっていました。
この日は、この蔵の中を確認しようと、屋敷の所有者で東京都在住の北原俊史)さんが業者に作業を依頼しました。
北原さんは、安定)玄孫)にあたります。

内扉の木を切断し、人一人が入れるぐらいの隙間があくと、内側から扉が開けられました。
蔵の1階にはほとんど何もありません。
2階に上がると、塾だった頃に使われていたとみられる教科書が出てきました。

北原さんは「私が所有しているものではあるが、地域の文化財産。調査をして必要があるものは伊那市に保管してもらいたい」と話していました。
伊那市教育委員会文化財係の大澤佳寿子さんは「いかにも教育者の方の家の蔵だな、というものがたくさん保管されている」と話していました。

明治5年、「進徳館」が閉校すると、町内ではいくつもの塾が開かれたとされています。
安定もこの自宅の一部を開放して塾を開いていたということです。

市教育委員会では今後、蔵の中にある資料の内容を確認し、記録を保存する予定です。

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