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かいご家たより33

宅幼老所の看護師たち

 かいご家で働いている看護師は私も含め5人。宅老所で5人の看護師がいるなんて、本当に貴重としかいいようがない。だって、募集しても看護師はなかなか見つからないのが現状だから……。
 他の事業所からは「いいね」なんて羨ましがられている。
 個性豊かなナースたちだから年功序列なんて関係なく、お互い言いたい放題。でも、基本的な理念はしっかりもっていて看護師である前に人として本当にいいケアをしてくれている。
 私からみれば総婦長的なKは、ホントに良く気がついて、入浴前や食事前後のトイレ誘導は見事なもの。よく似合う短パン姿で入浴介助も颯爽とこなし、汗にまみれたお化粧も抜け目なくサッと直すのを見ると、さすがKさんって感じ。そして、いつも自家製の美味しいお漬物をもってきてくれるので利用者さんやスタッフからもホントに喜ばれているお母さん的な存在だ。
 次の大御所はI。以前外科で働いていたこともありテキパキと仕事をこなす。どうしても入浴が嫌という利用者さんもIの妖艶なお誘いにかかってしまうと何故かすんなりと入ってしまう程、不思議な力を発揮してくれる。また、時には厨房担当で美味しいお料理も作ってくれたり。万能選手っていってもいいかもしれない。
 看護師の中では、一番若くて天然ボケも入っているW。利用者さんからすると孫のような存在で可愛がられている。就職した当初はホントに大丈夫かなぁと心配になってしまう面もあったが、今ではそんな心配も一切ない。常に利用者さんと同じ目線で接しているのを見ていると、この仕事が好きなのがよくわかる。いろんな事を経験しながらWがどんな風に育っていってくれるのかこれからが楽しみだ。 そして、他県からたった一人でこの地にきて頑張ってくれているO。おっとり型の性格が功を奏してか健康チェックしながら利用者さんの話にじっくりと耳を傾け、聞き上手になっている。最初のころは土地のことも解らずどう会話して良いのか戸惑い悩んだらしいが今ではしっかりなじみの関係になり、娘の様に思われ世話を焼かれている姿もチラホラ。W同様、天然ボケも入る。とことん追求していく姿をこれからも持ち続けてくれたらと思う。
 皆、看護師という専門的な分野を持ちつつも介護スタッフと同じ目線で同じ気持ちで仕事ができていることを誇りに思っている。
 専門的であるがゆえに責任という重圧も決して欠かすことはできないが、かいご家のスタッフとして一人ひとりの心のケアを一番大切にできる看護師であって欲しいし、私自身そうありたいと思う。
かいご家 看護主任 田本真喜子

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