高遠藩主に提供『殿様御膳』 味わう
1845年に高遠藩主・内藤頼寧(ないとうよりやす)が食べた料理を再現した「殿様御膳」の一般向けの提供が11日から伊那市高遠町の農家食堂こかげで始まりました。
この日は殿様御膳を予約した9人が店を訪れました。
ぶりの照り焼きやマグロの刺身、エビや松茸など豪華な料理が、当時の文献を元にした味付けで提供されました。
味わった人たちは「当時のお殿様の食事を再現してもらえて、味わうことができてとてもありがたい」「現代の食事が濃い味付けが多いので少し薄味に感じるが、素材の味を感じることができるし、その当時をイメージしながら食べています」などと話していました。
江戸時代に行われた参勤交代で、高遠藩の藩主らは御堂垣外宿を通って江戸と高遠を行き来していたと言われています。
再現された殿様御膳は、1845年8月29日に江戸から帰ってきた高遠藩主・内藤頼寧が食べたとされる料理です。
スタッフの1人が現在も残る本陣跡に住んでいて、当時の御用書きを見つけたことから、殿様に提供した味を再現しました。
藤澤宗子代表は「当時の味をつないでいく意味でもいろんな人に味わってもらうことができてうれしいし、『素材の味を感じることができる』と言ってもらえて良かった」と話していました。
殿様御膳は1食7,000円で、予約のみの提供となります。
手間がかかるため、少人数での提供は予定していません。