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ステンレス作品 新作完成

小坂洋一さん 全国規模の公募展に新作を出品

ステンレス作品 新作完成

伊那市御園のステンレス工芸作家、小坂洋一(こさか よういち)さんは、今月29日から東京の国立新美術館で始まる展示会「第90回第一美術展」に新作を出品します。
 
伊那市御園の小坂洋一さん。
ステンレス工芸作家です。
自宅横の工房で制作に励んでいます。
作品の出来る工程を見せていただきました。
使う材料は全てステンレス。
専用のカッターで切っていきます。

これは・・・何になるのでしょうか。
小坂さん「口と眉毛、あと目と鼻を溶接して・・・笑っている時にはほっぺたを膨らませて・・・」
目はナット。大きく開いた口。
少年の目から溢れ出す大粒の涙。
細かいところまで表現されています。

ステンレス作品 新作完成

今回の展示会には、伝統芸能をテーマにした作品を出品します。
最後の仕上げ。
細かいところまで磨いていきます。
これで、完成です。
小坂さん「獅子舞はまだ作ったことがなかったから、縁起物でいいなぁと思って。最初子どもの顔を作ったんだけど、お母さんと比べるとおじさんみたいになって作り直しました。獅子舞は1ミリのステンレスを何回も溶接して柔らかさを表現しています」

硬く、ひんやりとした印象のステンレスを、温かみのある作品へと仕上げる小坂さん。
作家になる前は、50年間ステンレス加工の仕事をしていました。
作品を作り始めたのは67歳の時でした。
母校・伊那中学校の同級生から「卒業生で作品展を開くから何か出品してほしい」と言われたことがきっかけで作り始めたということです。
こちらが、初めてつくった作品。自宅の庭に飾られています。
工房には、これまでに作った作品がずらりと並べられています。
どれも、昔懐かしい風景や人の営みなどが表現されています。
小坂さん「ステンレスは冷たくて硬いイメージがありますが、冷たくて硬い材料を使って作った作品を少しでも見ていただいた方に微笑んでもらったりしたら嬉しい」

小坂さんの作品は、今月29日から東京の国立新美術館で開催される全国規模の公募展「第90回第一美術展」で展示されます。
なお、すでに審査が行われ、小坂さんの作品は、工芸部門で「準会員優秀賞」に選ばれたということです。
 

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