三峰川みらい会議が風力発電を学習
三峰川みらい会議は7日夜、伊那市役所で風力発電の学習会を開いた。高遠町・長谷村に風力発電事業構想を持つ丸紅の子会社三峰川電力から事業概要を聞き、今後、会としての考え方をまとめる。
みらい会議は、三峰川の水源域を守る立場から、三峰川電力に対して事業の規模や野生動植物保護への対応、建設までの手続きなどの質問事項を提出。事業計画は固まっておらず、三峰川電力は現時点での入笠山縲恷ュ嶺高原の尾根伝い約11キロ(半対峠辺り除く)に計画している事業概要、風力発電のメリット・デメリットなどを説明した。
計画では、高さ100メートルほどの風車を20数基取り付ける。3万キロワットの電力を作った場合、3万トンの二酸化炭素を削減できるという。
環境影響評価の結果は1縲・カ月のうちに縦覧できるように準備し、事業計画が固まった時点で説明会を開く。地域住民が判断できる材料を示し、意見を聞きたいとした。
参加者から「権兵衛トンネルを抜けると、南アルプスが見える。自然エネルギーも大事だが、雄大な風景を次世代に残したい」など環境や生態系への影響を心配する声が上がり、三峰川電力の大西英一副所長は「事業によって、森づくりにつなげたい」と強調。「中止要望書に配慮した事業計画にしたい。住民の同意が得られなければ、事業化はできないと考える」と答えた。
そのほか、取り付け道路の規模や運営主体、住民の意見の反映などに質問があり、夜行性動物の調査に要望が出た。
学習会にはメンバーのほか、一般にも参加を呼びかけ、約20人が集まった。