原爆投下から74年 黙祷捧げ平和祈る
伊那からも犠牲者偲び黙とう
1945年8月6日に広島に原爆が落とされてから74年を迎えました。
広島平和記念日の6日、伊那市内でも原爆の犠牲者に黙とうが捧げられました。
伊那市山寺の丸山公園では伊那市民平和のつどいが行われ、有志60人が集まり黙とうを捧げたほか、献花を行いました。
丸山公園にある平和の塔は1990年に建立されたもので、塔の上部には原爆の火が灯されています。
参列者は花を手向け、手を合わせて犠牲者の冥福と恒久平和を祈っていました。
つどいを開催した非核平和都市宣言をさらにすすめる伊那市民の会の建石繁明代表は「毎年続けることで、少しでも子どもや若い人たちに戦争を語り継いでいく場にしていきたい」と話していました。
被爆アオギリ2世前に平和祈る
また、伊那中央ロータリークラブは、伊那市の高尾公園にある被爆したアオギリの前で黙とうを捧げました。
この日は伊那中央ロータリークラブの会員およそ20人が集まり、広島の原爆で被ばくしたアオギリの種から育ったアオギリ二世の前で黙とうをささげました。
伊那中央ロータリークラブは毎月火曜日に例会を開いています。
唐澤千明会長は、「今日は広島に原爆が投下された日と例会が重なった記念すべき日です。平和の象徴として今後も順調に成長していってほしい」と話していました。
伊那市から反核・反戦考える
長野県教職員組合上伊那支部は「第37回反核・反戦・平和のつどい」を、伊那市のいなっせで開きました。
元上伊那教育会会長の矢澤静二さんが「上伊那における二・四事件」の演題で講演しました。
別名「教員赤化事件」という弾圧事件は、反戦運動に関わった教員や学生などおよそ600人が治安維持法違反で検挙されました。
矢澤さんは、教え子たちを思い反戦運動に関わった教員の生き様を語りました。
また、平和教育に関する教職員の発表も行われ、現役の小中学校教師は、総合学習で戦争について幅広く学んだり、戦争体験者などの話を聞くことの重要性を訴えていました。
つどいでは「『教え子を再び戦場に送るな』をスローガンに、平和運動を進めていく」などとするアピール文を採択しました。