株価と政治の相関関係を聞く
県中小企業団体中央会上伊那支部が新春講演会
県中小企業団体中央会上伊那支部(橋爪利行支部長)の新春特別講演会・懇談会が9日、伊那市山寺区の料理屋「越後屋」であった。講師に経済ジャーナリストの須田慎一郎氏を招き、「日本経済のゆくえ」と題した講話に、約50人が耳を傾けた。
須田氏は1961年、東京生まれ。経済専門記者を経てフリージャーナリストへ。金融界、日本銀行、財務省などに豊富な人脈を持ち、経済紙、夕刊紙への執筆のほか、テレビ朝日「サンデープロジェクト」などのテレビ番組でも活躍する。
須田氏は株価と政治の動きについての相関関係を説明。「戦後一貫して、衆議院選挙の投開票月とその前後2カ月は、前月対比で株価が大きく下がっている」とし、「政権交代がおこるリスクをマーケットが嫌うから」と解説した。
しかし、唯一の例外が昨年9月の総選挙で発生し、「外国人投資家が買い当てて、利益を一手に握った」という。米国ニューヨークの投資家たちに取材したところ、「小泉構造改革が進展すれば買い、停滞すれば売りだ」との同じ回答があったという。
須田氏は「外国人投資家の動向が気になるのは、今年9月の総裁選」とし、「間違いなく安倍さんは小泉構造改革の継承者。その結果、株価は上がっていくであろう」と予想した。