秋の叙勲 根橋一成さん
秋の叙勲、喜びの声。
伊那ケーブルテレビ放送エリア内の、伊那市、箕輪町、南箕輪村からは1人が受賞しました。
教育功労で瑞宝双光章を受章した、元公立養護学校長で南箕輪村沢尻の根橋一成さんです。
叙勲を受けて…「どうして表彰されたんだろうなあ そういう気持ちが強いですね」
南箕輪村沢尻の根橋一成さん78歳。
23歳から県内の小中学校で理科の教諭として46歳まで23年間務めました。
その後は、定年退職するまで伊那養護学校と松本の寿台養護学校で校長を務めました。
4人兄弟の長男として生まれ、両親から厳しく躾られたことから、自分の行いについて深く考えるようになったということです。
養護学校では…「この子どもたちをどうやって育てたらいいかということを思いましたね。どうして接すればいいかと。これからやらなきゃいけないことは、この子どもたちにどういう仕事に就いてどんな働く場所を見つけたらいいかということが問題だと、養護学校へ行ったときに言われましたね。」
「私としてはどの子にも公平にやってきたつもりですけれど、場合によっては、子どもたちに何かあったときには怒るときがあるじゃないですか。これはこうだぞって。それを言ったときには、自分としてはちょっとこれで良かったかなあと。もっと子どものことを聞いて分かって、そうしてからいろいろ叱ったり話せば良かったなあと思いますね。」
寿台養護学校を退職したときに贈られた寄せ書きです。
一つ一つの言葉を丁寧に眺めながら、当時を懐かしく振り返っていました。
根橋さんの座右の銘は、「春風を以って人と接し、秋霜を以って自ら慎む」です。
根橋さんはその座右の銘の通り、「子どもや周りの人には優しく、自分には厳しく教師としての人生を全うしたことが評価されたと思う」と話していました。