遠照寺が日蓮宗の「宗門史跡」に
伊那市高遠町の遠照寺が、日蓮宗の審議会から、重要な史跡にあたる「宗門史跡」として認証されました。
長野県内では初めての認証となります。
24日は、遠照寺の松井教一住職が市役所を訪れ、白鳥孝市長に認証を報告しました。
釈迦堂は国の重要文化財にも
伊那市高遠町山室にある遠照寺には、日蓮宗最古とされる釈迦堂があります。
平安時代に天台宗の開祖・最澄が群馬県に向かう際、伊那谷を通ったことがきっかけで、釈迦堂の前身となる薬師堂が弘仁11年、820年に建立されたとされていて、国の重要文化財にも指定されています。
現在釈迦堂に置かれている矢羽根には「弘仁11年庚子」の文字が記されています。
遠照寺は、この薬師堂を発端として、天台宗から日蓮宗に改宗した際にできたとされていて、薬師堂の建立から数えて来年で1200年を迎えます。
これらのことから、今年7月に「宗門史跡」に認証されました。
今回、認証されたことを地域の観光などにも役立ててもらおうと、白鳥市長に報告しました。
松井住職は「地域の中でお寺の役割を考えたときに、こういった歴史的なものを開放するなどして地域に還元していけたらと思う」と話していました。
白鳥市長は「檀家の方だけでなく、地域のみなさんにも広く活用してもらえるようウォーキングイベントなどを考えてはどうか」と話していました。
遠照寺では、来年開創1200年のイベントも検討しているということです。