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観光戦略の拠点施設の検討結果に地元は懸念の声

 伊那市は先月16日の市議会全員協議会で、権兵衛峠道路沿いに建設する「観光拠点施設」について、設置方法のあり方の調査・検討を委託した長野県経済研究所から報告された検討結果を示した。その内容が、地元住民や近隣施設関係者の不安感や懸念を高めている。
 検討結果は「伊那市の出入り口にふさわしい地域情報発信交流施設」を基本コンセプトとし、収益を目指すものにしないとしている。しかし設備面では(1)トイレ、広場、足湯、食堂棟、物産館(2)大型車10台以上、普通車100台程度が入れる駐車場(2)良好な展望を確保する展望広場(4)観光拠点の情報棟竏窒ネどを設置することが示され、観光収入を見込める施設も存在する。総事業費は約8億円(排水施設を除く)。
 建設をめぐり、市と話し合いなどをしてきた西箕輪地区の区長会では「ただの駐車場やごみ捨て場的な環境を害するものになるのでは」「既存の施設をどう振興するのかを考えるのが大切なのではないか」などの意見が出たという。
 競合が懸念される農業公園みはらしファームの関係者も、同施設への不信感を強める。みはらしファーム運営会議の有賀正喜議長は、検討結果は決定事項でない竏窒ニしながらも「観光案内をする場所は必要だが、ただそれだけのものにすべき」と口調を強める。
 市商工観光課は「今回の結果はあくまでも一つの提案」として、地元住民との話し合いの場などを設けることを検討している。しかし、地元の声がどの程度反映されるかはいまだ不透明な段階。今後の動向が注目される。

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