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「立春」3月中旬並みの気候

「立春」3月中旬並みの気候
瓶に詰められた搾りたての純米吟醸

2月4日は立春です。暦の上では春が始まる日とされています。
4日の伊那地域の最高気温は10.5度で、3月中旬並みの陽気となりました。

伊那市荒井の造り酒屋・宮島酒店では、立春に合わせて搾りたての酒を味わってもらおうと「立春朝搾り」の出荷作業が早朝から行われました。

午前3時。まだ辺りが暗い中、宮島酒店の従業員10人が出荷に向け作業を行っていました。
搾りたての生原酒を味わってもらおうと、タンクから瓶詰め機に直接ホースで繋ぎ、詰めていました。

午前4時半、瓶詰めが終わると酒販店やボランティアも加わってラベル貼りが行われました。
「令和二年庚子(かのえね)二月四日」と書かれたラベルが貼られ、フタには「立春朝搾り」のシールが貼られます。

午前7時からは神事が行われ、立春朝搾りのお神酒で乾杯し、搾りたての味を確かめていました。
杜氏の宮下拓也さんは「立春の朝日を感じるようなそんな味わい」と話していました。

立春の日の早朝に搾りあがった生原酒をその日のうちに味わってもらおうと毎年行っていて、今年で20年になります。
宮島敏社長は「この時期がくると春が来たなという感じ。災害のない平和な一年になるよう祈念したので、呑んだみなさんが平穏無事に過ごしてもらえたらうれしい」と話していました。

立春朝搾りは、720ミリリットル入りが1,600円(税別)、一升瓶が3,200円(税別)で、伊那市内では酒文化いたやで購入することができます。 

立春に合わせて寒ざらしそばの引き上げも

「立春」3月中旬並みの気候

また、先月20日の「大寒」に合わせて川の冷水に浸した「寒ざらしそば」が、立春の4日に引き上げられました。

この日は、高遠そば組合のメンバー7人が、伊那市長谷の粟沢(あわさわ)(がわ)からそばの実を引き上げました。

大寒の日に、去年より30キロ多い1,050食分のそばを川の冷水に浸しました。
「寒ざらし」をすることでそばの甘みが増し、食感がよくなることから、組合では毎年この時期に行っています。
高遠そば組合の高嶋良幸組合長は「高遠の昔からの郷土食。味は絶品で食べればわかるので、多くのみなさんにたべてもらいたい」と話していました。

引き上げられたそばの実は、組合の加工施設で吊るされ、水を抜いたあと天日干しされます。

寒ざらしそばは、7月に高遠町を中心に、市内7店舗で提供されることになっています。

週の中頃からは今季一番の寒さに

「立春」3月中旬並みの気候

4日の伊那地域は暖かい一日となり、伊那市西町では梅の花が咲いているのが見られました。

長野地方気象台によりますと、6日頃から日本の上空に強い寒気が流れ込む影響で、週の中頃から来週にかけて今季一番の寒さになると予想しています。

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