日本酒醸造タンク バイオガスプラントに活用
原富男さん 南原の自宅庭に設置
南箕輪村南原。
原富男さん宅の庭には、大きなタンクが。
実はこれ、バイオガスプラントの一部。
5月に完成予定だという。
バイオガス。
生物の排泄物や生ごみなどの発酵により発生するガスで、化石エネルギーに代わるエネルギーとして注目されている。
発酵を終えた残渣は、肥料(液肥)として利用でき、循環の輪ができあがる。
伊那市西箕輪で酪農を営む小野寺さん一家。
このあたりでは最も早い1996年にバイオガスを導入した。
バイオガスプラントは、信州大学農学部の学生らの手を借りて畜舎西側に完成させた。
小野寺さんの家では、電気やプロパンガス、薪、そしてバイオガスを生活していくためのエネルギーとして使っている。
バイオガスの占める割合は、調理では7割を超えるという。
南箕輪村南原で便利屋をしている原富男さん。
チェルノブイリ原発事故以来、ウクライナを支援する団体の理事長もつとめ、東日本大震災後は、フクシマ第一原発事故に苦しむ南相馬で放射能測定センターを運営。地域住民に寄り添う。
バイオガスの建設のノウハウがある原さんは、ウクライナにつづき、東日本大震災の被災地にある共同作業所でもプラントを完成させ発電するしくみも導入した。
原さんが自宅の庭に建設中のプラントは、酒づくりで利用されていた中古の醸造タンクを発酵槽にするという斬新なもの。
コンクリート製のものに比べてコストも建設にかかる時間も格段に抑えられるという。
岐阜のつくり酒屋から購入したという醸造タンクは、直径2.5メートル、高さは3メートル。
11,000リットル入るという。
完成予定は5月。
中古の日本酒醸造タンクからバイオガスが生まれる予定だ。