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聴覚障害者にコロナ影響を聞く

聴覚障害者にコロナ影響を聞く
インタビューに答える田中さん

 伊那ケーブルテレビでは、上伊那聴覚障害者協会と、上伊那手話通訳団の協力を得て、手話を学ぶ番組「手話で話そう」を収録・放送しています。
 今回、出演してくれている、聴覚に障害のある田中みえさんに、新型コロナウイルスの影響で困っていることなどを聞きました。

Q.聴覚障害者の皆さんは、「口話」(口の形を読み取って)話の内容を理解していますよね?周りのみんながマスクを着用していると困るのではないですか?
 
田中さん:そうです。本当に困っています。マスクを着けていると話していることはわかるが顔も隠れてしまうのでわからない。お店や施設などへ行った場合、「聞こえません」というと、マスクを外してくれる人もいます。外さない人もいます。その時は「書いてください」とお願いして、書いてもらう方法もとっています。
 
Q.ニュースでは難しい言葉が使われていますよね?
 
田中さん:「クラスター」「パンデミック」「オーバーシュート」など、日本語ではなくカタカナ文字で出る。「意味、何かな?」というのはあります。わかりやすく日本語の意味を加えて、記事や画面に載せてもらえるとありがたいと思います。
 
Q.いろいろと不安に感じていると思いますが、仮に感染したときにどうすればよいかについては不安があるのではないですか?
 
田中さん:「あります。例えば、もし感染した場合に、いつも通っている病院に行ってはだめですよね?そうした場合、電話で尋ねたいところですが、私たち(聴覚障害者)は、電話はできませんので、どうすればいいのかとか。また、病院に行くときに手話通訳をつけられればいいのですが、感染している場合は通訳を頼みにくい。そういう場合は病院で対応してくれるかも不安ですね。」
 
VTR明け
田中さんは、ほかにも、新型コロナウイルスの会見について、手話通訳を必ずつけてほしいと要望しているほか、現地機関にFAXでのコロナ関連の問い合わせ先を作るなど柔軟な対応を求めています。
また、最近では、手話通訳者が透明なマスクを着用して、通訳を行っている場面も見かけるようになったとして、通訳者の安全の確保と、情報提供の両立を図ってほしいとしています。
 

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