新山でハッチョウトンボの木道整備はじまる
ハッチョウトンボをはじめとする貴重な昆虫が多数生息する伊那市富県上新山の湿地で19日、観測者などの踏み荒らしを防ぐことことを目的とした木道の整備が始まった=写真。
木道を設置する湿地は約0・7ヘクタールの私有地で、ハッチョウトンボのほかにも準絶滅危惧(きぐ)種を含む27種類のトンボが生息していることが確認されている。木道の総全長は約113メートル。コモンズ支援金の05年度採択事業として、市と地元住民が協同して作業を進める。3月末までには完成予定。
生態系への影響を配慮して、防腐剤などを塗布しないカラマツの間伐材を使用する。
作業に参加した新山山野草等保護育成会の北原重利会長は「地元でもハッチョウトンボを見たことのない人も多くいるので、パンフレットなどを作成して広めていきたい。何らかのイベントをやることも考えている」と話している。
早ければ5月下旬ころからハッチョウトンボを見ることができる。最盛期は7月。