中央アルプス植生復元検討会
天狗荘周辺 マット敷設で高山植物の育ちやすい環境づくり
中央アルプス木曽駒ケ岳周辺における植生復元検討会が22日、伊那市の南信森林管理署であった。信州大学農学部、高山植物保護協会、行政などから20人余が出席。天狗荘周辺で植生マット敷設の継続などを決めた。
人が高山植物を踏み荒らすなどの原因から、広範囲にわたって荒廃が進行し、このまま放置すると、衰退が懸念される。04年度、中部森林管理局木曽森林環境保全ふれあいセンターを立ち上げ、中央アルプス駒ケ岳の北東部から空木岳までの区域を対象に、自然再生の推進などに取り組んでいる。
04、05年度、登山道を中心に森林生態系の現況を調査。イワツメグサやトウヤクリンドウ、ハイマツなどが生える天狗荘周辺は荒廃が著しく、昨年9月、面積210平方メートルに植生マットを敷き、高山植物などが育ちやすい環境を作った。効果が表れるまで4縲・年かかるという。
06年度も引き続き、天狗荘周辺での植生マット敷設や荒廃地の洗い出しなど専門家の意見を聞きながら、関係機関・団体と連携して取り組む。