中尾歌舞伎が2年ぶり公演
伊那市無形民俗文化財の中尾歌舞伎の今年度の公演が11月と12月に初めてのダブルキャストで行われます。
本番を前に、中尾歌舞伎保存会の稽古が8日から始まりました。
伊那市長谷中尾にある中尾座に出演者が集まりました。
稽古初日の8日は台本の読み合わせをしました。
今回の演目は「神霊矢口渡 頓兵衛住家の段」です。
去年は新型コロナの影響で公演が全て中止となり、2年ぶりとなります。
コロナ対策として、無観客公演でキャストを2班に分けて1日ずつ出演するダブルキャストとなります。
また、役者同士が対面でセリフを言わないことやマイクで声を拾い、大声を減らすなどの対策を行うということです。
物語の時代は、鎌倉幕府滅亡後です。
足利家と新田家が権力争いをしていました。
渡し守の頓兵衛の家に新田義峰と恋人のうてなが、追っ手から逃れるため訪ねてきました。
頓兵衛の娘のお舟は義峰に一目惚れをしてしまいます。
足利の味方をしていた頓兵衛は、金目当てに義峰を狙いますが、お舟が身代わりとなり、刀で切られてしまいます。
最後の力を振り絞ってお舟が太鼓を叩き、二人を逃がすという悲恋の物語です。
稽古は毎週1回行い、来月からは立ち稽古が始まるということです。
中尾歌舞伎の今年度の公演は11月3日と12月4日に中尾座で行われます。