伊那谷ねっと

サイトマップ ニュース検索
175/(金)

ニュース

上伊那の景観 美しいまま残すには…

権兵衛トンネルの開通機にみつめる 上伊那地域景観フォーラム

上伊那の景観 美しいまま残すには…

 県上伊那地方事務所や市町村関係者でつくる上伊那地域景観推進会議は8日、県伊那文化会館で上伊那地域景観フォーラムを開いた。本年は「権兵衛トンネルの開通を契機に地域景観をみつめる」をテーマに関係者など約200人が集まり、伊那谷の景観づくりに関心を深めた。
 昭和40年代から安心・安全な酒作りのために環境保全米を使う宮島酒店の宮島敏企画部長、風景を構成的に作り出す技術を教える信州大学農学部の伊藤精晤教授、住民と共に環境について取り組む木曽広域連合の坂巻隆彦地域振興課長ら3人が「美しい景観を目指して」と題して討論した。
 美しい地域景観を目目指し残すため、何に取り組めばよいのかとのコーディネーターの質問に、それぞれが地域住民をキーワードに提案。伊藤教授は「自分たちの住む地域の景観にどうのような特徴があるかを住民が自覚し、守り育てることが未来につながる」と述べた。
 宮島企画部長は幼いころから皆が環境に対して意識を高めることが重要とし「景観が一つの財産なんだという価値観を学校でも学んでほしい」と主張。坂巻地域振興課長は住民をサポートする行政として、景観を損ねる広告看板について「住民が文句を言えるような取り組みとして、規制することも必要となる」とした。
 フォーラムのなかで「日本の景観を考える」と題して講演したエッセイストの池内紀さんは「生まれ育った場所の風景は誰もが思い出せるもの。子どもたちの記憶にもよいものとなるよう、大人の責任は大きい」と述べていた。
 環境に関する自主的な活動をするボランティア・環境サポーターの3グループがそれぞれの活動発表もした。

前のページに戻る 一覧に戻る