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絶滅危惧(ぐ)種・ヒメバラモミ、国有林・村有林で62本確認

絶滅危惧(ぐ)種・ヒメバラモミ、国有林・村有林で62本確認

 中部森林管理局は、南アルプス北西部などに生育する常緑針葉樹・ヒメバラモミ(マツ科、トウヒ属)の保護管理調査事業の今年度報告書をまとめた。
 ヒメバラモミは、絶滅の危険性が極めて高い環境省の植物版レッドリスト(00年作成)の絶滅危惧(ぐ)IB類に指定されており、同管理局は昨年度からの6カ年事業で生育個所を把握し、保存や増殖を目指している。
 自生のヒメバラモミから穂木を採取して台木に接ぎ木し、その成苗から増殖のための種を採取する採種林や、広く紹介するための見本林を長谷村の国有林に造成する計画。本年度は社団法人林木育種協会に委託し、昨年11月に南アルプス北部地域で、採穂候補木や生育状況などを調査した。
 長谷村から大鹿村にかけての国有林、村有林で62本を確認し、それぞれ位置、樹高、胸高直径などを調べた。最大木で樹高45メートル、胸高直径109センチあった。
 ヒメバラモミの分布地は南アルプス北西部と八ケ岳南西部のみとされ、自生母樹の総本数が数百本程度と言われている。昨年度は八ケ岳山ろくの4町4村で66本を確認、調査した。
 今後は今年秋か、来年度末に採穂する予定という。

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