信大井上直人名誉教授らそば粉の品質評価装置を開発
信州大学名誉教授の井上直人さんは、そば粉の「味」や「香り」などを瞬時に測定できる装置を茅野市の企業と共同で開発しました。
世界で初めての技術だということで、今後この地域でのそばの品質向上に役立てられます。
こちらが、井上さんが開発したそば粉の品質評価装置です。
香りが高いとされる「入野谷在来種」の値を調べてみました。
そば粉を直径2センチのトレイに入れ、タブレット端末に表示された測定ボタンを押すと、2秒ほどで味、香り、鮮度、色合いを示す緑度を測定することができます。
そば粉に紫外線をLEDで照射し、粉から出た微弱な光を解析するものです。
0から100までの数値で評価し、値が高いほど品質が良いことを示します。
井上さんは、2010年頃から装置の開発について研究を始め、今年5月にはこの仕組みに関する特許を取得しました。
これまでは、目視で確認するなど職人の勘に頼っていた品質の評価を数値として見える化することで、基準が明確になるということです。
この装置は、11月上旬にJA上伊那に導入されることになっていて、井上さんは「この地域で『データに基づいたそばの栽培』が行われることに期待している」と話していました。