かんてんぱぱで伊那と木曽の工芸作家展
権兵衛トンネルの開通を記念して16日、伊那側、木曽側を代表する工芸作家6人による「伊那と木曽の工芸作家展」の第1シリーズが伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。それぞれの個性がいきたさまざまな工芸作品が訪れた人の目を楽しませている。
展示会はシリーズ構成で、伊那側、木曽側の作家が1人ずつペアを組み、3シリーズを展開する。各作家の個性を見られるように配慮し、会場は個展形式になっている。
第1シリーズは箕輪町の木彫工芸作家・中澤達彦さんと、塩尻市の漆芸作家・巣山元久さんの作品展。
木と鉄という異なる2つの物質を結び付け、自然の表情などをオブジェで表現する中澤さんは、日展や現代工芸展などで入選した作品を中心に約60点を展示。通り過ぎる雨雲の様子をとらえた作品は、同じテーマであってもさまざまな表情をしており、独創的な世界をつくりあげている。
巣山さんは椀(わん)や盆、花器など、日常と密接した漆器約100点を展示。紐(ひも)で形をつくり、漆で塗り固めた「漆紐造花器」は巣山さん独自の作品で、日本伝統工芸展にも入選している。ほかにも展覧会で入選した作品があり、購入することもできる。
代表の木下五郎さんは「これまで展覧会で作品が並ぶことはあっても、お互いを知る機会はあまりなかった。これを機会に交流を図っていきたい」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。第1シリーズは21日まで。
第2シリーズは伊那市の人形作家・御子柴明實さんと木曽町の木工芸家・北原昭一さんの合同展で23日縲・8日。
第3シリーズは駒ヶ根市の彫鍛金作家・木下五郎さんと池田町の漆芸作家・石本愛子さんの合同展で30日縲・月4日。