大雨の被害 伊那市で防災行政無線中継局などに影響
2日から3日にかけての大雨で、伊那市内では防災行政無線施設が倒木による停電の影響をうけた他、飲料水供給施設が被災したことが、5日に報告されました。
5日は、伊那市災害対策本部会議が市役所で開かれ、被害状況について担当部署からの報告がありました。
危機管理課からは、高遠町の月蔵山山頂付近にある防災行政無線の中継局について、倒木による停電の影響で現在移動式の発電機により運用していることが報告されました。
現場付近では、倒木による断線で停電が発生しています。
このため、現在応急措置として発電機による運用をしていて、職員が2人1組で1日4回およそ30分かけて現地まで歩きガソリンを給油しているということです。
中継局は、防災行政無線を市内全域に放送するための施設です。
市では、早ければ今週中に復旧できるのではないかとみています。
他に、水道部からは富県上新山の山中にある場広飲料水供給施設に土砂が流れ込み被災したとの報告がありました。
大雨により、近くの小松川からの取水口が流出したということです。
現在は、応急的に湧き水を取り込み、ろ過して配水しているということです。
飲み水としては使えないため、常時使用している13戸34人に対し、非常用給水袋を使って飲料水を供給しているということです。
施設までの道路は、倒木や土砂が道を塞いでいるため、復旧までに最低1週間程度かかるとしています。
観光課は、高遠温泉の源泉タンクが土砂流出で被災したと報告しました。
溜まった土砂を取り除くなどの措置が必要だとして、源泉を利用する「さくらの湯」と「さくらホテル」などは、最低2週間程度温泉の利用ができないということです。
白鳥孝市長は、「早期復旧に向け対応していきたい」と話していました。
なお、箕輪町と南箕輪村では大きな被害の報告はないということです。