第2の在来種 伊那在来そば復活へ播種作業
旧伊那市で栽培されていたとされる「伊那在来そば」の復活に向けた播種作業が、南箕輪村の信州大学農学部の圃場で20日に行われました。
この日は、信大農学部でそばの研究を行っている学生が作業を行いました。
伊那在来そばは、伊那市荒井内の萱で栽培されていたとされていますが、性質や味など詳しいデータは残っていませんでした。
4年生の牧野光さんです。
牧野さんは、国の研究機関にある、遺伝資源を保存するジーンバンクの中に伊那在来そばがあることを見つけました。
そこで過去の論文を調べると、1980年代に「伊那在来」の記述が多くあることに気づきました。
今年1月、ジーンバンクから伊那在来そばの種500粒を受け取り、今年度から復活に向けた取り組みが始まりました。
「伊那在来そばREBORNプロジェクト」として、伊那市やJA、農業委員会などで構成されている伊那市農業振興センターが、信大と協力して進めます。
今年度は、増殖と調査を中心に行うことになっていて、松島憲一教授の指導のもと、学生たちが生育状況や性質を調べます。
この日は、種200粒を蒔きました。
近くには信濃1号と、同じ伊那の在来種で復活に成功した入野谷在来の種も撒き、特徴を比較するということです。
プロジェクトでは、来年度以降も増殖と調査を進め、増殖に成功すれば内の萱での試験栽培も行うということです。