「霞提」後世に伝えよう 伊那市など美篶下川手に看板設置
伊那市は国土交通省・天竜川上流河川事務所(天上)などの協力を得て、美篶下川手の三峰川サイクリング・ジョギングロード沿いに、同河川の治水対策として古くから造られていた堤防「霞提(かすみてい)」の役割などを解説した看板を設置した。
昨年9月の議会一般質問で、議員から「三峰川治水の歴史として保存していく考えは」との質問。市では霞提が持つ機能を後世に伝えるための看板設置を考えた。霞提の維持管理している天上が看板を製作し、23日に設置した。
看板は三峰川の右岸に8、左岸に3の計11箇所に霞提があることや、堤防の一部を切って田畑などに水をあふれさせる役割があることを図などで説明し、36災害(1961年)時の霞堤の効果を写した航空写真なども掲示している。大きさは縦245センチ(うち看板部分140センチ)、横214センチ。総事業費は約200万円。
掲示内容は市、天上、霞提に詳しい地元住民などを交えて、昨年12月から検討。専門用語や難しい漢字などを使わないなど、表記は子どもたちでも分かるように工夫している。