県内企業の倒産状況まとまる
郡内は前年度比8件減の6件
東京商工リサーチ長野松本支店は、05年度県内企業倒産整理状況をまとめた。上伊那郡内の倒産件数は6件で、前年度に比べて8件減った。
市郡別では伊那市3件(前年度比1件減)、駒ケ根市1件(3件減)、上伊那郡2件(4件減)。負債総額は14億500万円(39億6300万円減)。負債総額5億円以上の大型倒産は製材・木材販売の信州林産=伊那市=の1件だった。
県内の状況は151件(前年度比24件減)、負債総額669億9100万円(149億8900万円増)。件数は4年連続で減ったが、負債50億円以上の大口倒産が重なったため、負債は28・8%増となった。業種別でみると、建設業が58件と最も多く、サービス業、製造業と続いた。原因は、販売不振が大半を占めた。
中小企業の経営環境は、余暇の多様化による観光業界の不振、建設投資額の減少による過当競争など改善しているとはいえないが、中小零細企業がリスク回避の経営を続けた結果が倒産件数の減少に表れたとみる。当面、倒産件数が大幅に増加する可能性は低いと予想している。