戦場カメラマン渡部さん講演
上伊那教育会研修会「仰望の日」
戦場カメラマンでフォトジャーナリストの渡部陽一さんの講演会が伊那市の伊那文化会館で21日開かれました。
渡部さんは、20歳の時に訪れたアフリカで内戦で負傷した子供たちを目の当たりにし、戦場の現状を伝えようとカメラマンになりました。
講演で渡部さんは「戦争では幼い命が当たり前のように奪われている」と話し、「2003年のイラク戦争では劣化ウラン弾が使用され、戦後に生まれた子供たちに失明や白血病などの健康被害が出ている。第二の戦争が続いている」と話していました。
講演会は、上伊那の教職員でつくる公益財団法人上伊那教育会の研修会「仰望の日」の中で行われ、およそ800人が訪れました。
会長で南箕輪小学校の校長の松﨑善幸さんは「今年は戦後80年。平和の尊さを忘れず、教師としての人間性や専門性を高めていきましょう」と話していました。
会員発表では美篶小学校の田村栄作さんが、満蒙開拓青少年義勇軍の歴史などについて話をしました。
田村さんは「戦後80年となり、高齢化により遺族会の活動や地域の慰霊碑の管理が難しくなっている。
今だからこそ、戦争歴史や平和の尊さを伝え続ける事が大切だ」と話していました。