新作花火コレクション06(全国新作花火競技会)で最優秀、堀内煙火の柴田武晴さん
「夜桜吹雪」で受賞、千人塚桜まつりで披露
「ちゃんと開いてほしいとだけ願って打ち上げた。いきなり最優秀、周りも自分も驚いた」-。飯島町田切の伊那火工堀内煙火店の花火職人、柴田武晴さん(30)=飯島町上の原=は若手花火作家が全国から集い、新作花火を競う「新作花火コレクション06(全国新作花火競技会)」に初出場し、最優秀の金賞に輝いた。受賞作品「夜桜吹雪」は22日の千人塚桜まつりで披露される。
競技大会は3月18日、秋田県大仙市(旧大曲市)で開かれ、24人がエントリー、4号10発、5号5発を1分以内に打ち上げ完成度を競った。
「夜桜吹雪」は小さな玉をたくさん詰め込む千輪タイプ。「春まだ浅い北国だから、一足早く暖かい春の便りを」とテーマに「桜」を選んだ。金茶色の幹を伸ばし、枝を広げ、花開き、やがて、花吹雪:という組み立て。
「配合粉だけで燃焼させたり、粉を固めた状態や小さな玉で打ち上げるなど、色合いや燃焼時間、開き方などを観察し、玉の大きさも試行錯誤するなど、完成までに1カ月余要した。開花は点滅を使った配合で表現した」と工夫を。
父が花火職人、高校卒業後、同社に入社、花火職歴12年。「1-2カ月掛かって、夢を仕込んだ花火も、打ち上げれば、数秒で消える。華麗さとはかなさ、それが花火の魅力」と話している。