伊那飛行場格納庫跡地の発掘調査 現地説明会

伊那市教育委員会が6月から発掘調査を行っている、伊那市上の原にある旧陸軍伊那飛行場格納庫跡地で現地説明会が20日に開かれました。
現地説明会には、区民など30人が参加し、伊那市教育委員会の熊木奈美さんが調査結果を説明しました。
旧陸軍伊那飛行場は、太平洋戦争末期の1944年(昭和19年)に完成しました。
現在は、住宅地に3つの格納庫のコンクリート基礎が残っていて、今回調査が行われている第2格納庫周辺は、環状北線の道路工事が計画されています。
地域住民から保存を求める声があり、伊那市教育委員会では移転に向けて6月から発掘調査を行っています。
これまでに、東側に格納庫の扉を収納する戸袋が残っていることと、格納庫の中心部分は、下に基礎が2メートル埋まっていることが分かりました。
地下部分の構造もわかり、火山灰、縄文時代の土、飛行場建設時に平らにするため運んだ土、戦後田んぼにした際の土、現在の土と、5層になっているということです。
熊木さん「もともとはデコボコして深い場所だったので盛り土をして滑走路の高さと合わせた。」
飛行場建設に父親が携わっていたという人も訪れていました。
発掘調査は今月までで、掘った土は一度埋め戻し、保存に向け検討していきたいとしています。