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野中ひろみさんが伊那ではじめての個展

野中ひろみさんが伊那ではじめての個展

 先月開かれた第45回日本現代工芸美術展で現代工芸賞を受賞した伊那市の染織家・野中ひろみさん(59)は20日から、伊那市旭町のはら美術で個展を開く。地元での個展は初めて。日展に入選した大作から、バッグなどの小物まで約60点を展示する。
 受賞作品「黎明」は、八ヶ岳の頂上から見た朝焼けをとらえたもので、赤色を基調としながら、雲の流れ、山並み、光の表情などを幻想的に表現した。
 染織は裂織を基本としている。古布などを裂き、別の布へと織り上げる裂織は、既存の生地の色をそのまま使うことが多いが、染織は裂織の素材に染色を施すため、より正確なラインと鮮やかな色づかいが実現できるという。野中さんが染織を始めたのは2、3年前からだが、作品は数々の展覧会で高く評価され、日展には3年連続で入選している。
 個展のテーマ「過ぎし時と未来を綴って」は、過去から未来までの道を織で表現したいという思いを込めた。野中さんは「手を加えることで、古布はこんなにも素晴らしく生まれ変わるんだと知ってほしい」と話していた。
 入場無料。午前11時縲恁゚後6時。25日まで。

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