ざざ虫漁 市無形民俗文化財に指定へ 答申
「ざざ虫漁とその食習慣」を伊那市無形民俗文化財に指定するかについて協議してきた文化財審議委員会は、ざざ虫漁のみを指定するよう、29日に答申しました。
29日は、市文化財審議委員会の北原紀孝委員長が市役所を訪れ、福與雅寿教育長に答申書を手渡しました。
「ざざ虫漁とその食習慣」の文化財指定については、6月の審議委員会で市教委から諮問されていました。
前回7月の初めての協議の場では、委員から「食習慣というほど食べているのか」「聞き取り調査を複数の人にするべきだ」などの意見がだされ、継続審議となっていました。
これを受け市教委では、8月に漁の従事者4人から聞き取り調査を行い、新たに調査報告書をまとめました。
審議委員会では、全国でもまれな水生昆虫を目的とした漁であること、地域住民によって確立された漁法であることから、「地域的特色を示す文化財である」と答申しました。
なお、食習慣については、国レベルでも食文化を文化財に指定した事例がほとんどないことなどから「継続審議とする」に留めました。
市指定無形民俗文化財は9件目で、民俗技術としては初めてです。
10月に開かれる教育委員会の定例会で指定される見込みです。