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伊那市創造館企画展「ある一家の十五年戦争」

伊那市創造館企画展「ある一家の十五年戦争」

日中戦争から戦後までの日本の歴史を、ある一家にスポットをあてて振り返る企画展が、伊那市創造館で開かれています。
創造館企画展「ある一家の十五年戦争」は、富士見町の小林家に残されたおよそ2,000点の資料と証言を基に、日中戦争から戦後までの15年間の日本の歴史と小林家の歩みを振り返るものです。
10人兄弟だった小林家のうち、海軍に所属していた長男の富士雄(ふじお)さんは、戦艦武蔵に乗船し戦死しています。
富士雄さんは、1941年に起きた真珠湾攻撃にも参加していて、その頃のことを公式の日記ではなく個人的な日誌にしたためています。
展示を企画した、伊那市誌編さん室の(はま)慎一(しんいち)さんは、「公式日記にはいつ、どこを攻撃したかは書かれていないが、日誌には細かく書かれている。興奮した様子がみてとれる」と話していました。
他に、看護師として働いていた長女の房江さんは、満州に渡り帰らぬ人となりました。
小林家の次男三平(さんぺい)さんは、濵さんの祖父にあたります。
濵さんは、「資料を整理するうえで、もし過去に戻れるなら、長男には大和に乗るな、長女には満州に行くなと伝えたいと感じた。展示を通して、戦時中の日本の暮らしを振り返るきっかけにしてもらいたい」と話していました。
企画展「ある一家の十五年戦争」は、来年3月23日まで、伊那市創造館で開かれています。

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