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高遠の桜のにぎわい報じる70年前の地元紙見つかる

高遠の桜のにぎわい報じる70年前の地元紙見つかる

 駒ヶ根市赤須東の小松茂郁さん(64)の自宅から、戦前に上伊那で発行していた信濃民友新聞の1933年(昭和8年)4月14日付号が見つかった。高遠の桜の開花状況や賑わいなどが紙面を飾っており、「70年余りも前の昔から、高遠の桜は変わりがないんですね」と、偶然見つけた貴重な資料に小松さんは目を細めている。
 きのう13日は高遠の桜の開花宣言があったが、見つかった73年前の信濃民友新聞は「日増しに赤味を帯びて来り開花期も近づいて来た」と報じている。
 「高遠も宣伝に大童(おおわらわ)の有様」という見出しで紹介し、町商工会が観桜客を呼び込もうと関東、関西方面に大々的な宣伝を行ったと掲載。
 また、伊那電気鉄道(現JR飯田線)が下伊那からの観桜団体ツアーを募集しているとも記している。
 この新聞は小松さんが自宅の片づけをしていた所、祖父で赤穂郵便局長も務めた今朝弥さんの持ち物の中から見つかった。
 「ちょっと古い新聞だと思ったら、地元のことが書いてあった。掲載広告には今も続いている商店などがあって、ちょっと熱を入れて探してしまいました」と小松さん。
 同新聞のその日の紙面には「一家6人心中」「人妻がネコ自殺」など気になる事件、事故も載っているが、サクラも含めて当時の民衆の様子を克明に伝えている。

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